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戦後75年、広島「原爆の日」 記憶の伝承課題 - 日本経済新聞

戦後75年、広島「原爆の日」 記憶の伝承課題 - 日本経済新聞

原爆慰霊碑に向かい犠牲者の冥福を祈る人たち(6日午前、広島市中区の平和記念公園)

原爆慰霊碑に向かい犠牲者の冥福を祈る人たち(6日午前、広島市中区の平和記念公園)

広島は6日、被爆から75回目の「原爆の日」を迎えた。広島市では「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」(平和記念式典)が新型コロナウイルスの影響で規模を縮小して開かれる。「被爆者健康手帳」を持つ全国の被爆者はピーク時から6割減の約13万6千人となり、平均年齢は83歳を超えた。原爆の記憶をどう伝承していくのかが改めて課題となっている。

早朝に平和記念公園を訪れ犠牲者を追悼する女性(6日午前、広島市中区)

早朝に平和記念公園を訪れ犠牲者を追悼する女性(6日午前、広島市中区)

広島市の平和記念公園で開かれる平和記念式典には被爆者や遺族、政府関係者らが出席。海外からは83カ国と欧州連合(EU)の代表が参加する見通しだ。市は新型コロナの感染防止のため参列者は例年と比べて大幅に減らす。

松井一実市長は平和宣言で、2017年に国連で採択された核兵器禁止条約について、昨年までよりも強い表現で日本政府に署名・批准を求める。19年の平和宣言では「署名・批准を求める被爆者の思いをしっかり受け止めてほしい」と述べていた。

(注)2020年6月現在、長崎大学核兵器廃絶研究センターの推定

長崎大核兵器廃絶研究センターの推定によると、今年6月時点の世界の核弾頭は計1万3410発。保有数はロシアが6370発で最も多く、5800発の米国が続き、両国で約9割を占める。世界の保有数は調査を始めた13年(計1万7300発)と比べて2割減少したが、1発の爆発規模は75年前と比べて格段に大きくなっている。

戦後75年となり、被爆者の高齢化と減少が進んでいる。

被爆者援護法に基づき被爆者と認定された人に交付される「被爆者健康手帳」の所持者は19年度末時点で13万6682人。最多だった37万2264人(1980年度末)と比べて6割減った。原爆投下時に広島市と長崎市の被爆地域にいた「直接被爆者」も8万5306人(19年度末)で、30年前の22万2259人(89年度末)から62%減少した。

記憶の風化の懸念も高まっている。被爆者の語り部である「体験証言者」は広島市と長崎市を合わせて83人(20年度)で減少傾向にある。近年になって被爆体験を後世に伝えようと証言者の活動を始めた被爆者も少なくないが、高齢などの理由で引退が相次いでいる。両市は被爆者から証言を受け継ぐ「伝承者」の育成に力を入れている。

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2020-08-05 17:00:00Z
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