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AIなど専門性だけでは足りない、技術者が芸術や哲学を学ぶべき本当の理由 - ITpro

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 「われは湖(うみ)の子 さすらいの」で始まる『琵琶湖周航の歌』をご存じだろうか。

 1971年に歌手の加藤登紀子さんがカバーして大ヒットしたから、シニア層の人なら覚えていると思う。もともと京都大学ボート部で歌い継がれてきた旧制第三高等学校(現在の京大)の寮歌であり、滋賀県のご当地ソングの1つとなっているので、口ずさんだことのある人も多いだろう。

 琵琶湖周航の歌が成立したのは1917年(大正6年)の6月28日と伝わるから、まもなく103年目を迎える。三高のボート部員だった小口太郎という人が、当時流行っていた曲に、琵琶湖周辺の風情や伝承を織り込んだ独自の詞をつけたものだという。

 作詞した小口はどんな人物だったのか。実は科学者、あるいは技術者として将来を嘱望されていた人だった。後に東京帝国大学理学部に進み、通信技術関連の研究で国内外の特許も取得している。26歳という若さで他界したために、その才能を開花させることはできなかったが、名曲の作詞者として後世に名を残した。

 最先端の通信技術を研究した小口は、今風に言えば理系人材だ。ただ文系の素養も抜群だったようだ。琵琶湖周航の歌に次のような一節がある。「さざなみの 志賀の都よ いざさらば」。志賀の都とは飛鳥時代に天智天皇が営んだ近江大津宮のことであり「さざなみの」は志賀にかかる和歌の枕詞(まくらことば)だ。琵琶湖周航の歌の詞には、そんな教養がちりばめられている。

デザイン思考、STEAM教育の重要性

 琵琶湖周航の歌が成立して1世紀の時を経た今、IT技術者など理系人材にも、小口のような文系の教養が強く求められるようになった。以前から技術者らも文系の知識を身に付けるべきと言われてはきたが、従来は経済や法律、会計などビジネスに直接関わる知識が主な対象だった。一方、新たに求められているのは芸術や哲学、歴史、古典など人文科学として捉えられている領域の教養である。

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