Search This Blog

国内初の「内密出産」へ 熊本の慈恵病院 出生届、匿名に - 毎日新聞 - 毎日新聞

国内初の「内密出産」へ 熊本の慈恵病院 出生届、匿名に - 毎日新聞 - 毎日新聞

記者会見する慈恵病院の蓮田健院長(右)と新生児相談室の蓮田真琴室長=熊本市西区で2022年2月4日午前7時59分、栗栖由喜撮影 拡大
記者会見する慈恵病院の蓮田健院長(右)と新生児相談室の蓮田真琴室長=熊本市西区で2022年2月4日午前7時59分、栗栖由喜撮影

 望まない妊娠をした女性が事実上、匿名で出産できる「内密出産」に独自に取り組む熊本市の慈恵病院は4日、内密出産を希望する西日本の10代女性が2021年12月に産んだ子供について、母親である女性の名前を記載せずに市に出生届を提出する方針を決めた。同日、蓮田健院長らが記者会見で明らかにした。出生届が受理されれば、国内初の内密出産の事例となる。

 慈恵病院は19年12月、孤立出産を防ぐ目的で、病院の新生児相談室長にのみ身元を明かすのを条件に匿名での出産を受け入れる内密出産を始めると発表した。

 病院によると、女性は21年11月に「出産を親に知られたくない」と病院に相談し、12月に新生児相談室長にだけ身元を明かして出産した。その後は血縁のない養親夫婦に実子として育ててもらう特別養子縁組を申し出て退院し、子供は2月初旬に乳児院に移った。

慈恵病院の内密出産を巡る主な経緯 拡大
慈恵病院の内密出産を巡る主な経緯

 病院は室長以外にも身元を明かすよう説得したが、女性が2月に入って「病院が出生届を出してほしい」との意思を示したため、病院が母親の名前を記さずに出生届を提出することを決めた。

 病院は、出産に立ち会った蓮田院長が母親の名前を記載せずに出生届を提出した場合に公正証書原本不実記載罪に問われるかを熊本地方法務局に文書で確認中で、2月中の回答を求めている。病院は回答を踏まえて出生届を出す方針。また女性は、自らの身元情報は「子供が18歳から20歳になったら開示してほしい」と病院に求めているという。

 内密出産を巡っては、生まれた子供の戸籍の取り扱いや、出自を知る権利をどう保障するかが課題となっているが、国はいずれも明確な見解を示していない。国の姿勢を受けて市は、病院に実施を控えるよう求めていたが、病院によると、匿名での出産を望む相談は後を絶たないという。

 記者会見で蓮田院長は「内密出産は混沌(こんとん)としている状況だが、立ち止まるわけにはいかない」と話した。一方、熊本市の大西一史市長は「どのようにしたら母子の安全と子供の健やかな成長への支援が行えるか、国とも十分に連携しながら対応していきたい」などとするコメントを出した。【栗栖由喜、中村園子】

Adblock test (Why?)



2022-02-04 13:15:27Z
https://news.google.com/__i/rss/rd/articles/CBMiOWh0dHBzOi8vbWFpbmljaGkuanAvYXJ0aWNsZXMvMjAyMjAyMDQvazAwLzAwbS8wNDAvMDg4MDAwY9IBAA?oc=5

Bagikan Berita Ini

0 Response to "国内初の「内密出産」へ 熊本の慈恵病院 出生届、匿名に - 毎日新聞 - 毎日新聞"

Post a Comment

Powered by Blogger.