新型コロナウイルスの感染が世界中に広がり、中国以外でも死者が出始めた。在住中国人が多い欧米各国で、未知のウイルスへの恐怖心からアジア人を排除する風潮が強まり、日本でも中国人観光客への差別的言動が一部で飛び交う。大規模感染症はこれまでも社会不安をもたらしており、世界保健機関(WHO)は根拠のない情報が拡散する「インフォデミック」が起きているとして注意喚起している。
日本でも過剰反応
新型コロナウイルスの感染者が欧州で最初に確認されたフランスでは、直後からアジア人への差別や嫌がらせが広がった。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)には、「中国人同士で地下鉄に乗り込むと、乗客が口と鼻をスカーフで覆って眉をひそめた」「車内では絶対にせきができない」などと、アジア系住民の怒りや困惑の書き込みがあふれる。
米西部シアトルの大型スーパー「コストコ」では1月下旬、マスクを着けた子供を連れたフィリピン系の家族が試食を拒否された。「中国人か」と聞かれ、立ち去るよう言われたという。中国人や日本人らアジア系の学生も多いカリフォルニア大バークリー校の保健サービスセンターは、インスタグラムの投稿でコロナウイルス問題に対する「普通の反応」として「不安」や「怒り」の感情と共に「排外感情:アジア出身者との接触を恐れ、それに罪悪感を抱くこと」を例示。差別容認との批判が相次ぎ、投稿を削除し謝罪した。
アジアでは、中国系への差別感情が表面化している。ベトナム紙トイチェ(英語版)は1月27日、ベトナム中部のリゾート地ダナンで、ホテルのオーナーが中国人団体客の予約を一方的にキャンセルしたと報じた。SNS上に投稿されたホテル作成とされる張り紙には「あなたたちの国が病気を広めたので、私たちは中国から来た客を歓迎しない」と記されていた。ホテル側は「スタッフと他の利用客の安全確保のため」と説明したという。
日本でも差別ととられかねない過剰な対応が一部である。札幌市のあるラーメン店は中国人観光客の入店を断る張り紙をした。店舗関係者は「他のお客様を(感染拡大から)守る苦渋の決断。人種差別などの意図は全くない」と話すが、ネット上では批判の声が上がった。
15年前に留学生として来日し、埼玉県で小学生の娘を育てる30代女性は最近、バスで中国語を話すと隣の乗客が離れて行き、避けられていると感じた。気遣ってくれる日本人もいるが、「中国のSNSで『真正的敵人不是武漢、是病毒(本当の敵は武漢ではなくウイルス)』の言葉がはやっている。この言葉が日本にも広まってほしい」と話した。
WHOのテドロス事務局長は緊急事態宣言を発令した記者会見で「(差別の)烙印(らくいん)ではなく連帯を」とくぎを刺している。【久野華代(パリ)、福永方人(ロサンゼルス)、高木香奈(バンコク)、澤俊太郎】
偏見の広がり警告
「明らかに過剰な反応だ。か…
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February 09, 2020 at 09:00AM
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新型肺炎 本当の敵はウイルスなのに……アジア人排除の風潮 - 毎日新聞 - 毎日新聞
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