７月の豪雨で被災して通行できなくなっていた熊本県八代市坂本町の市道２カ所が２８日、仮復旧した。これにより、同町の全集落に大きな迂回［うかい］をせずに車で行けるようになった。
球磨川右岸にある市ノ俣と横様の両集落（計１６世帯２４人）に通じる市道は支流の氾濫で崩れるなどして約１キロが被災。全住民が仮設住宅などに避難している。林道を使えば行き来できるが、車で約２時間かかっていた。
八代市街地のみなし仮設住宅に避難する横様の自治会長、山崎由光さん（７３）は、妻や長女らと早速一時帰宅。玄関にしめ縄を飾って仏壇に鏡餅を供え、「正月準備をしないとご先祖に申し訳ない。電気が早く復旧し、またここに住めるようになってほしい」と話した。
瀬戸石集落（１７世帯３０人）へ通じる市道は、ＪＲ肥薩線をまたぐ橋の土台が球磨川の氾濫で沈下。市が別ルートの仮道を設置した。（益田大也）
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