政府は２８日、海外で感染力の強い新型コロナウイルス変異種の流行が広がっていることを受け、全世界からの新規入国を来年１月末まで原則停止した。国の観光支援策「Ｇｏ Ｔｏ トラベル」事業も、１月１１日までの予定で全国一斉に取りやめた。年末年始の人の移動制限を強化し、感染拡大の抑制を目指す。
菅首相は２８日午前、新規入国停止について「先手、先手で対応するため、（２６日の）土曜日に方針を指示した」と強調した。その上で「（変異種の）対策は従来のウイルスと一緒で国民の皆様には手洗い、マスク（着用）、感染対策を徹底していただきたい。静かな年末年始をお過ごしいただきたい」と述べた。首相官邸で記者団の質問に答えた。
政府は１０月から、留学生や駐在員などについては、例外的に新規入国を認めていた。変異種の拡大を受けて英国と南アフリカからの新規入国を停止していたが、停止対象を２８日から全ての国に広げた。
ただ、中国や韓国など１１か国・地域との合意で実施しているビジネス関係者の往来は継続する。変異種が拡大すれば停止も検討する。出入国在留管理庁によると、１１月の新規入国者は５万９９４人（速報値）だった。
一方、海外からの日本人の帰国や在留資格を持つ外国人の再入国は引き続き認める。ただ、短期出張からの帰国・再入国について、これまで自宅などでの１４日間待機を条件付きで免除してきたが、２８日からは免除を停止した。
2020-12-28 04:44:00Z
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