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7月に世界自然遺産に登録された沖縄本島北部の米軍北部訓練場跡地(国頭(くにがみ)村、東村)で、空包やドラム缶などの廃棄物を探し、告発を続ける女性がいる。東村の宮城秋乃さん(42)は数年前から跡地に通い、米軍が残したとみられる廃棄物を回収してきた。宮城さんは「環境を汚染し、生態系に影響を与えかねない。米軍や日本政府が責任を持って処理してほしい」と訴える。 【写真】米軍北部訓練場跡地の土の中に埋もれた空包 宮城さんは7月上旬、やんばる(山原)と呼ばれる森林にある訓練場跡地で土に埋もれた金属を拾い上げた。訓練用の空包だった。「ほら、ここにも。雨の後はよく顔を出します」。数百メートル歩くだけで数個見つかった。 北部訓練場は2016年12月、約7500ヘクタールのうち約4千ヘクタールが返還された。日米地位協定では米側に基地返還に伴う原状回復義務はなく、防衛省が約3億円を投じ、1年間かけて廃棄物を回収した。
チョウ類の研究をしている宮城さんは17年12月、観察のために跡地を訪れ、偶然空包を見つけた。「いろんな廃棄物が放置されているのでは」。毎日のように通って調査するようになった。これまでに空包を3千発以上発見。銃弾や薬きょう、ドラム缶のほか、放射性物質を含む通信部品もあった。 防衛省沖縄防衛局はいまだに廃棄物が見つかることについて「速やかな跡地利用が可能になるよう、廃棄物などが存在する蓋然(がいぜん)性の高い範囲で撤去した」と説明。県は再調査を求めている。 宮城さんは4月、跡地で回収した空き瓶やガラス片を北部訓練場ゲート前に置いた。米軍への抗議が目的だった。だが、訓練場関係者の業務を妨害したとして6月に県警の家宅捜索を受け、今月3日に威力業務妨害などの疑いで那覇地検に書類送検された。
「米軍も日本政府も取り合わないので、実力行使するしかなかった。権力にあらがう市民を抑え付けることはあってはならない」。宮城さんは憤る。 北部訓練場は今も世界遺産の登録地に食い込むように残り、返還の条件だったヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)も新設された。宮城さんはヘリのごう音が響く森の奥で力を込めた。「廃棄物が回収されず、基地もまだ残っているのに世界遺産なんておかしい。これからも実態を告発していく」 (那覇駐在・野村創)
米軍北部訓練場
米海兵隊が対ゲリラ訓練基地として使用してきた。1996年の日米合意に基づき、米側は約4千ヘクタールを返還。返還の条件として、ヘリパッドの移設を要求し、日本政府は住民が反対する中、ヘリパッドを6カ所に新設した。返還地のうち約2800ヘクタールは世界自然遺産の登録地となった。
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