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米海軍の病院船コンフォート到着 死者千人超えでも希望を捨てない人々(ニューヨーク、今日の風景)(安部かすみ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース

ニューヨーカーの希望の光

「我々が必要としていたものが今、ここに到着した。我々の仲間、海軍兵士によるこの病院船は、ただベッドや医療物資を届けるためだけにやって来たのではない。これは私たちの希望(Hope)なのだ」

現地時間3月30日午前、アメリカ海軍の病院船「USNSコンフォート」(以下コンフォート)がニューヨーク市マンハッタン区のピア90に到着し、ビル・デブラシオ市長はメディア向けのプレスカンファレンスで、力強くこのように語った。

ニューヨーク州内ではこの日、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の感染者が6万6497人、死者が1218人(前日965人)となった。コンフォートはこれらの事態を受け、州内にある医療施設のキャパシティを増やすために派遣された。

船内には1000床のベッド、12の手術室、80の集中治療室、医療ラボなどを備えており、ここでは新型コロナウイルス感染症以外の患者の治療が行われる。

コンフォートは通常、国外でのハリケーンや大地震の救済に使われているもので、ニューヨークにやって来たのは2001年の同時多発テロ以来だ。

トランプ大統領に見守られながら、28日バージニア州を出航した。(c) Kasumi Abe
トランプ大統領に見守られながら、28日バージニア州を出航した。(c) Kasumi Abe
(c) Kasumi Abe
(c) Kasumi Abe
久しぶりに外出したが、以前と異なりほとんどの人がマスクを着用していた。(c) Kasumi Abe
久しぶりに外出したが、以前と異なりほとんどの人がマスクを着用していた。(c) Kasumi Abe
「親愛なるコンフォートのチームへ。ありがとう」(c) Kasumi Abe
「親愛なるコンフォートのチームへ。ありがとう」(c) Kasumi Abe
たくさんの星条旗が舞った。(c) Kasumi Abe
たくさんの星条旗が舞った。(c) Kasumi Abe
(c) Kasumi Abe
(c) Kasumi Abe

コンフォートを一目見ようと多くの人々が集まったが、ソーシャル・ディスタンシング(社会的距離)の確保がされておらず、警官が出てくる一幕も。

(c) Kasumi Abe
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トランプ派の人も。(c) Kasumi Abe
トランプ派の人も。(c) Kasumi Abe

取材帰りの非現実的な光景 in タイムズスクエア

ニューヨークでは今、エッセンシャルワーカー(医療現場や交通、スーパーや薬局などで働く人々)以外、自宅待機が求められている。筆者は前夜遅く、コンフォートのプレス用カンファレンスの知らせを急遽受け取り、この日約2週間ぶりに取材に出かけた。

カンファレンス終了後、地下鉄へ向かう途中、ニューヨークの中心地、タイムズスクエアがある。

いつもは全米そして世界中からやって来た観光客でごった返し、ななかな前に進めないくらい人が多いタイムズスクエアが、新型コロナの影響でガランとしている。

どの店もシャッターが降り、店内が暗い。人もまばら。いつもならうるさいほどのクラクション音もない。

感謝祭やクリスマスなど一連のホリデーがすべて終わり、年末最後の大騒ぎをする大晦日の翌朝、つまり静まり返った元旦のようだ。

この街とは1990年代からの付き合いだが、こんなに寂しいニューヨークを初めて見た。

(c) Kasumi Abe
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このような光景を目の当たりにし泣けてきた。(c) Kasumi Abe
このような光景を目の当たりにし泣けてきた。(c) Kasumi Abe

駅に向かって歩いていると、タイムズスクエアの顔なじみの人と遭遇した。

年中パンツ一丁でギターを弾くネイキッド・カウボーイこと、パフォーマーのロバート・バーク氏だ。筆者は15年ほど前、彼に同じ場所でインタビューをしたことがある。まさかこんな誰もいない日にも彼がここに出没しているとは思わなかった(しかも気温は10℃ちょっと。まだコートが必要)

今日だけいつもと違うのは、オリジナルマスクを着けていることだ。

久しぶりに日本語の歌を目の前で歌ってくれたので、チップを出そうとしたところ、ロバートが「いらない、いらない」と言う。「なぜ?」と聞くと「今はソーシャル・ディスタンシングが叫ばれているからいらない。それより経済が早く回復してもらうことを願っている」とクールに言い放ち、次の通行人のもとへと去って行った。

(c) Kasumi Abe
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さらに駅に向かって歩を進めると、今度はさっきまでシーンとしていたのに、突然大音量の音楽が聞こえてきた。派手な三輪のスポーツカー、スリングショットが信号待ちをしている。音楽はそのスピーカーからだ。

(c) Kasumi Abe
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曲は、フランク・シナトラの『ニューヨーク・ニューヨーク』。

この曲はニューヨークでは、イベントやエンターテインメントが終わった後、成功裏を記念してかかる定番曲。毎年大晦日のタイムズスクエアのカウントダウン後の定番曲でもある。

筆者が最後にこの曲を聴いたのは、ちょうど同じ場所で2019年の大晦日のカウントダウンだ。

このスリングショットを走らせるのは、ニューヨーク州ロングアイランドから運転してきたマットさん。景気付けにやって来たようだ。

人のいないタイムズスクエアで、偶然出くわした『ニューヨーク・ニューヨーク』。

たった2、3人の通行人と共に聴く。

映画みたいなことが、いいことも悪いことも、今ここニューヨークで起こっている。

注:この撮影は、ニューヨーク市からの招待で参加したプレスカンファレンス(記者会見)の帰りに、記者証を常時つけて短時間で行ったもので、一般の方に外出や街中での撮影を推奨するものではありません。

(Text and photos by Kasumi Abe)  無断転載禁止

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March 31, 2020 at 08:28AM
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